2012年6月19日火曜日

脳のカラムの作られ方

解説記事
Nature 486, 41-42 doi:10.1038/486041a

LETTER
(1)Nature 486, 113-117 doi:10.1038/nature10958
(2)Nature 486, 118-121 doi:10.1038/nature11110

脳のカラムの作られ方は、解説記事の図1そのままではあるが、
1. 胚発生時、分裂したニューロンが皮質の表面に向かって並んでいく。
こうして並んだニューロンが兄弟ニューロン。
2. 出生後の発達時、兄弟ニューロンはギャップ結合と呼ばれる穴でつながり
(樹状突起同士でつながる)、互いに電流が流れるようになる
3. その後、ギャップ結合は消失し、兄弟ニューロン間でシナプスが形成される。
4. 最終的に、兄弟ニューロンが類似の応答をするようになる。
ということである。

ギャップ結合をなくすことで3.が起きないことは(1)が示し、
4.が起きないことは(2)が示した。

ギャップ結合の阻害はレトロウィルスを使った変異を利用するか、
ギャップ結合遮断薬を用いることで実現している。

2.は阻害せず、3.を阻害すると4.はなくなるのだろうか?
気になる。


なお、上記の話は全てマウスに関するものである。

2012年6月2日土曜日

工業から情報産業へ

「情報の文明学」(ISBN4-12-203398-5) pp.244-245 に
こんなことが書いてあった。

<引用>
工業社会はまだ、情報産業を競争相手とはみていない。
生産の原理が、工業から情報産業にうつりつつあることを
認識したときに、工業はどういう態度をとるであろうか。
そこで「工業こそは国の礎」という反動イデオロギーが
発生する可能性がある。それはおそらく、農本主義に
ならって工本主義と名づけられるであろう。
</引用>

これが書かれたのは1988年3月である。

最近、いろいろなところで「ものづくり」や
「ものづくり大国日本」などという言葉をよく見聞きする。

たとえば、関東経済産業局のページ
http://www.kanto.meti.go.jp/seisaku/seizousangyou/monodukuri/index_mono.html
には冒頭に

<引用>
「ものづくり」は我が国の国際競争力の源泉であり、
</引用>

と書かれている。こういったものは先の引用文にあった
反動イデオロギーのように思えてならない。
「ものづくり」の連呼はいつ終わるのだろうか。