2021/08/28

インフルエンザとか空気感染するんじゃ?

インフルエンザやライノウイルスなどの呼吸器感染症の原因となるウイルスの空気感染に関して調査したレビュー論文です。

Airborne transmission of respiratory viruses (https://doi.org/10.1126/science.abd9149)

呼吸したり話をしたり咳をすることで吐き出される粒子の多くは直径1μm未満で、1μmの粒子が1.5mの高さから地面に到達するには12.2hかかるとのこと(Fig. 3)。 また、しゃべると、100μmより大きい粒子に対して100μm未満の粒子が100倍から1000倍排出されるもよう。

粒子を吸い込むと、直径0.01μmくらいの粒子は効率よく肺胞や気管支に付着し、1μm以上の粒子は咽頭、喉頭、鼻咽腔に付着するようです(Fig. 5)。 また、なぜか0.1μm〜1μmの粒子が付着する効率は低いようです(効率が低いだけで付着しないわけではない)。

参考までに、線香の煙の粒子径は0.2μm以下。
http://gakui.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/cgi-bin/gazo.cgi?no=215414

タバコの粒子サイズは0.1〜1.0μm。時間が経つと凝集しサイズが大きくなる。
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/0095852260900374 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jar/1/3/1_3_156/_pdf

ということは、煙の類を効率よく排出したり空気清浄機などで集塵できるような環境を整えないと、 室内では話し手から2mくらい離れていようが、アクリル版などで衝立を立てようが、見えない煙だと思うとほぼ意味はなさそう。

https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/about/press/page_00042.html
にあるようにマスクは効果はありそうだけれども、見えない煙相当のウイルスが充満している室内にいると、その効果も限定的になると思って行動したほうがよさそう。

2021/08/01

天の川銀河の構造

2012年の古い記事ですが、天の川銀河(Milky Way)がどのようになっているのか解説されている記事です。

https://www.nature.com/articles/490024a

この記事から9年の間にさらなる発見がありそうですが、どんな姿かざっと知るにはちょうどよいですね。