弱っているガンマ振動の活動を戻すと、脳内のアミロイドβの蓄積を
抑制できることが報告された([1], 解説が[2,3])。
実験には、ガンマ振動の活動が弱い、アルツハイマー病のマウスモデル(5XFAD)を
使ったとのこと。これを遺伝子操作して光でガンマ振動を発生させられるようにした。
そのマウスにガンマ振動を発生させるとアミロイドβの蓄積が抑制されることが分かった。
ガンマ振動そのものがアミロイドβを消すわけではなく、
ガンマ振動によってミクログリア(microglia)がアミロイドβが蓄積している場所に集まり、
アミロイドβを食べてしまうとのこと。
ガンマ振動を非侵襲で発生させる方法[4]もあり、光で視覚野にガンマ振動を
発生させることができる。この方法を使ってガンマ振動を発生させたところ、
視覚野のアミロイドβの蓄積も抑制できたとのこと。
[1] doi: 10.1038/nature20587
[2] http://www.natureasia.com/ja-jp/nature/highlights/81380
[3] doi: 10.1038/540207a
[4] Fries, P., Nikolic D. & Singer, W. Trends Neurosci. 30, 309-316 (2007)
2016/12/12
ガンマ振動が脳内のアミロイドβを抑制する
時刻
00:04
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