生後6ヶ月から12ヶ月の間に起きる大脳皮質の表面積の過拡張が
自閉症スペクトラム障害(ASD)の発生と関連していることが報告された[1]。
遺伝的なリスクが高く、生後24ヶ月でASDと判定された乳児(HR-ASD)が15名、
遺伝的なリスクが高いが生後24ヶ月でASDと判定されなかった乳児(HR-neg)が91名、
遺伝的なリスクが低く、生後24ヶ月でASDと判定されなかった乳児(LR)が42名、
のデータで評価が行われた。
脳の表面積の計測にはMRIが用いられ、6ヶ月目、12ヶ月目、24ヶ月目の3回計測された。
測定結果のグラフ([1]のFigure 1)を見ると、結構ばらつきが大きいように見えるが、
6ヶ月目から12ヶ月目までの表面積の成長率がHR-negに対してHR-ASDのほうがP=0.04で
大きく、LRに対してはP=0.01で大きいという結果が得られたとのこと。
また、6ヶ月目と12ヶ月目のMRIから得られる表面積からディープラーニングを使って
24ヶ月目にASDと判定されるかどうかを予測したところ、8割くらい当てられたそうだ。
ここで使われたディープラーニングの手法はオートエンコーダで、
[2]で示されている方法を用いている。
医療分野の研究にもディープラーニングが用いられるようになってきていることが分かる。
-- 参考文献 --
[1] http://www.nature.com/nature/journal/v542/n7641/full/nature21369.html (doi:10.1038/nature21369)
[2] http://science.sciencemag.org/content/313/5786/504 (DOI: 10.1126/science.1127647)
2017/07/29
脳の過成長と自閉症スペクトラム障害に関連が
時刻
12:06
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