海馬のニューロンの一部が物理的空間内の位置を表現していることは既に知られている。
今回、ラットを使った[2]の実験により、音の周波数を表現しているニューロンが、空間を表すニューロンと重複していることが分かった。つまり、空間的な位置を覚えないといけないタスクをこなす時と、音の周波数を覚えないといけないタスクをこなす時とで、共通のニューロンのネットワークが利用されているということである(解説記事は[1])。
実験では、ラットはジョイスティックを操作して音を鳴らし、ジョイスティックを放したときに音が特定の周波数の範囲に入っていたら水が報酬として与えられる。なお、ジョイスティックを押した時間に応じてニューロンが反応している可能性を排除するために、押している間の周波数の変化速度を変動させて実験している。
空間と音とで共有できているなら、他の何かとも共有している可能性はある。そうなると、そもそも海馬内のこのネットワークは何を符号化しているのだろう…。
-- 参考文献 --
[1] https://www.nature.com/nature/journal/v543/n7647/full/543631a.html (doi:10.1038/543631a)
[2] https://www.nature.com/nature/journal/v543/n7647/full/nature21692.html (doi:10.1038/nature21692)
2017/07/30
音の周波数と場所を表すニューロンは共有されている
時刻
11:51
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